エンタメ・作品論– category –
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エンタメ・作品論
世界二位の市場は、世界と逆を向いている
わが家には、もうCDプレーヤーがない。音楽はすべてサブスクで聴く。何年も前にそうなって、不便を感じたことは一度もない。だから、世界の音楽業界のニュースがストリーミングの話一色でも、当然だと思って読んでいた。ところがある日、勤め先の若い同僚... -
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三十年前の曲が、まだ三位にいる
白状すると、私のカラオケの持ち歌は、もう長いこと更新されていない。仕事では新しい道具に真っ先に飛びつくたちで、音楽も新譜をストリーミングで浴びるように聴いている。それなのに、マイクを握ると出てくるのは、昔からの数曲だ。新しい曲は、聴けば... -
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機械は、目を覚まさなくていい
ある朝、仕事にならなかった。いつも使っているサービスが、軒並み動かない。私の手元では、何も壊れていない。なのに、画面の向こうのどこか一か所で、たった一つの更新がしくじったらしく、その余波が、空港も、銀行も、病院も、世界中のパソコンをいっ... -
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「映画離れ」の、離れた先
私は、映画もたいてい配信で見る。わざわざ映画館まで足を運ぶのは、年に数えるほどだ。新しいものには人より先に飛びつくたちだが、こと映画に関しては、家のソファで十分だと思っている。ところが、去年その数少ない例外として映画館へ行った一回は、ア... -
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間違っていたのは、問いだ
このあいだ、AIと長いやり取りをしていて、ふと手が止まった。私がうまく言葉にできずにいた考えを、相手が先回りして言い当て、こちらが見落としていた穴まで指摘してくる。まるで、分かってくれている。そう感じた次の瞬間、反射のように疑いが湧いた。... -
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「電子書籍が普及した」の、中身
私は、もう十年以上、紙の本を私用で買っていない。小説もビジネス書も、読むのはぜんぶ電子だ。新しい読み方や道具が出てくれば、まず自分で飛びついて試す。昔からそういうたちで、それは、私がAIにためらいなく飛び込んだのと、同じ性分から来ている。... -
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やり直しても、覚えている
先日、AIに少し驚かされた。新しく会話を立ち上げ、まっさらなところから別の相談を始めたつもりだった。ところが相手は、数週間前に私がぽろりと漏らしていた事情を覚えていて、それを前提に話を進めてくる。向こうにすれば、気を利かせたのだ。便利とい... -
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全部、家で聴けるのに
私は昔、バンドで人前に立っていた時期がある。数十人の前で音を出すだけで、手が震えた。客席とステージのあいだに流れる、目に見えない電気のようなもの。あれを一度浴びると、忘れられない。だからコロナで全国のライブハウスから音が消えたとき、私は... -
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笑ってほしい、それだけだった
このあいだ、動画のアプリを開いたら、画面いっぱいに、私の好きそうなものばかりが並んでいた。前の晩に何の気なしに一本見ただけのジャンルが、翌朝には十本も二十本も差し出されている。アプリは、私を一秒たりとも退屈させまいと必死だった。気味が悪... -
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10万枚と、5000万回。いま「ゴールド」は何を数えているのか
ゴールドディスク、という言葉がある。ある年代から上の人間には、この響きに重みがある。私も、CDを買っていた世代だ。好きなバンドのアルバムがゴールドを取った、というニュースに、なぜか自分のことのように誇らしくなったのを覚えている。ゴールドと...
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