J.T.【俺最高】対談ーゴルフ・弥永プロ編ー

今回ご紹介する動画は、ストレングス&コンディショニング(S&C)の領域の専門家である、J.T.さんとゴルフにおけるドライバーの飛距離の専門家、弥永貴久プロの対談です。

今回の動画のテーマは、「スイングにおける体の使い方」です。
野球ゴルフという異なるスポーツからの観点。
トレーニングコーチ技術コーチからの観点。
それぞれの考え方をご覧ください。

 

ゴルフと大学野球

〜J.T.解説〜
打撃力アップを目指す大学野球チームから、オフシーズンの課題として飛距離を出すために、正しいウェイトトレーニングの実施を要望されました。
ウェイトトレーニング=筋力のアップではありますが、打撃の飛距離を伸ばすには、ウェイトトレーニングだけでは解決できません
実際に重要なのは、トレーニング以前「柔軟性」「身体の使い方」であるということは意外と知られていません。
スイング系スポーツであるゴルフと野球の観点から飛距離を出すスイング打撃力をアップするスイングとは何かを探ります。
それでは動画をご覧ください。

動画引用元:ゴルフと大学野球

〜スポルアップ編集部より〜
野球部=ウェイトトレーニングというイメージがありますが、J.T.さんが指摘されているように、アマチュアスポーツの環境に正しい情報は少ないようにも思います。
しかし、弥永プロが言っているように「知りたい」「上手くなりたい」など、知識を吸収したい選手はたくさんいるのではないでしょうか。
柔軟性身体の使い方を習得することで、ウェイトトレーニングの効果も上がり、プレーにも繋がると思います。
前置きの段階で、野球やゴルフの分野を得意とするお二方が長い棒を持って、飛距離を出すスイングについて話し合う絵は面白いですね。

 

 

飛距離と年齢

〜J.T.解説〜
私も弥永プロと同様、年齢による飛距離の限界はないと考えます。
一番もったいないのは、自分の可能性を自分で諦めてしまうことだと思います。
弥永プロのご経験からも、適正なトレーニング正しい道具の使い方によって年齢に関係なく、パフォーマンスが向上すると思います。
自分自身の可能性を高めることが、私の分野であるストレングス&コンディショニングであり、弥永プロがお持ちのトレーニング練習方法だと思います。
野球とゴルフという異なる競技における共通点相違点を整理し、新たな発見を見つけます。
それでは動画をご覧ください。

動画引用元:飛距離と年齢

〜スポルアップ編集部より〜
弥永プロが紹介されている、60代後半男性のスイングスピードの伸び率は、適正なトレーニング正しい道具の使い方がいかに大切なのかを物語っていると思いました。
トレーニングは地味なイメージがありますが、日々の成果が数字など目に見える形で現れるので、モチベーションも上がります。
そして、自分の可能性を見出し、競技のパフォーマンス向上にもつながると思います。
まずは、自分の可能性を信じてリスペクトすることが大切なのですね。
遅ればせながら、「俺最高」は深いと感じました。
個人スポーツであるゴルフとチームスポーツである野球を通してトレーニング練習方法相違点などを探ることで新たな発見がありそうです。

 

 

屈筋と伸筋

〜J.T.解説〜
まずはじめに、動画に出てくる筋肉の説明をします。
屈筋群とは、関節を曲げる時に力が入る筋肉で、筋肥大意識しやすい筋肉群のことです。
伸筋群とは、関節を伸ばす時に力が入る筋肉で、弱くなりやすく意識しづらい筋肉群のことです。

アウターマッスルは、別名表層筋と呼ばれ瞬発力が高く、ウェイトトレーニングなど筋肉を収縮させて鍛えられ、目で確認できることが特徴です。
インナーマッスルは、別名深層筋と呼ばれ持久力が高く、自重で鍛えることができ、細かい動きに対応できることが特徴です。

動作の段階で、屈筋群伸筋群のどちらが理想のパフォーマンスを出すかという点においては、トレーニング指導者にとって最大の課題の一つではないでしょうか。
私は、ゴルフや野球だけではなく、全てのスポーツ武道において、動きの正しい連動を生むためには、アウターマッスル(主に屈筋群)ではなく、内側にあるインナーマッスル(伸筋群及び背部、後面の筋肉)を優位に使うことが必要だと考えます。
トレーニング面と技術面の考えの融合こそが新しい知識を提供できるのではないかと思います。
それでは動画をご覧ください。

動画引用元:伸筋を使ったバッティング

〜スポルアップ編集部より〜
動画の冒頭でJ.T.さんが紹介している、振り切らずにバットを途中で止めるバッティングスタイルは、驚きました。
軟式限定なのかも知れませんが、パワーをなるべく使わずに道具の反発で遠くに飛ばすことで、目線がぶれづらくなり安定した打撃につながると思いました。
弥永プロが紹介している、「一定のスピード、引きを入れる、止める、力を抜くだけ」同じ効果ということにも驚きました。
4つの別々の動きが同じ効果を生むということは、個々の能力に合わせることや、得意な動きを選ぶことができるので、目指す体の使い方が明確になると思いました。
伸筋を正しく使うことで、もともと持っているパワーを効率よくボールに伝えることが可能であるという点に関しては、正しい体の使い方を知るということが必要であると思いました。
トレーニングと技術練習は、独立して行うことが多いと思いますが、融合することで、更に効率の良いパフォーマンス向上につながるのではないかと思います。

 

 

伸筋を使ったバッティング

〜J.T.解説〜
野球は、縮むといった屈筋の動きが優位な場面が一般的です。
弥永プロの伸筋を優位にしたいという観点においては、伸筋は屈筋よりも筋肉の範囲が広く厚みがあるので、筋肉同士が連動するための大きな力を発揮しやすいからだと考えます。
また、伸筋のトレーニングは結果が出やすく、効果的に使うことで大きなエネルギーを生み出すことも可能です。
トレーニング理論では、「チカラ×スピード=パワー」という概念ですが、合気道や居合の達人の話からすると、パワーを付ける(筋力アップ)だけがトレーニングではないと思います。
達人の方々は、体幹正しい体の動きを感覚的且つ無意識にできています。
この体幹と正しい体の動きを理解し、伝えていくことが重要なのだと感じました。
伸筋を効果的に使うためには、体幹や軸が重要です。体幹や軸を根底としてアウターマッスル屈筋群)を鍛えることで更に効果が期待できると思います。
アウターマッスルではなく、インナーマッスル伸筋群)をメインとしたパワーの出し方を考えていきます。
それでは動画をご覧ください。



動画引用元:屈筋と伸筋

〜スポルアップ編集部より〜
今回のお二方の会話は、専門用語が飛び交っていますね。
パフォーマンスにおいて、屈筋と伸筋どっちが大切なのか」という弥永プロの質問について考えていきましょう。
「体幹や軸を根底にインナーマッスル(伸筋群)を鍛える→体幹正しい体の使い方を習得→アウターマッスル(屈筋群)を鍛える→パフォーマンスの向上」に繋がるのだと思いました。
このプロセスから考えると、結果的にトレーニングの順序が大切であり、パフォーマンスにおいては、屈筋も伸筋も大切なのだと考えられます。
アウターマッスルを使った、縮んだ状態からパワーを出す場面はイメージしやすいですが、インナーマッスルを使った、伸ばした状態からパワーを出す場面はイメージしづらいと思います。
それでは、インナーマッスルをメインとしたパワーの出し方について考えていきましょう。

 

 

丸材を使ったトレーニング

〜J.T.解説〜
トレーニングコーチ側である私と技術コーチ側である弥永プロのスイング動作についての考え方を見ていきます。
まず、トレーニングコーチ側である私のスイングの考え方は、重視するポイントはスクワットのような「縦の動き」を軸にすることです。
あくまでも体を捻るという考えではなく、骨盤は常にを向き、「膝と上半身」を使うということと、「道具を使って振る」という動作のトレーニングが必要だと考えます。
スイングした瞬間のパワーを倍加させるために、骨盤を止めその後のフォロースルーは惰性で行います。
重要視する縦の動きは、膝の屈伸運動といった屈筋群の運動がメインとなっています。

次に、技術コーチ側である弥永プロの考え方です。
弥永プロが、伸筋を使ったスイング動作において重要視するポイントは、常に背中を意識することだと紹介しています。
背中を意識するために、わざとを使えない状態にします。
そして、スイングすることにより、丸材のスイング音が屈筋群をメインとしたスイングと全く違うことがわかります。
上記のように、トレーニングコーチと技術コーチでは、同じ「スイング動作」についての考え方が違うということがわかります。
それでは動画をご覧ください。

動画引用元:丸材を使ったトレーニング(J.T.編・伸筋編)

〜スポルアップ編集部より〜
「スイング動作」について、お二方の考え方についてみていきます。
まず、J.T.さんは最も大切なポイントは、「膝と上半身の縦の動き」といった屈筋群の動きが軸ということを紹介しています。
弥永プロとのスイングに比べて上下運動が多いことがわかります。
また、「スイングした瞬間のパワー×骨盤を止める動きのパワー=スイングのパワーの倍加」という考え方は理論的だと思いました。
弥永プロは、最も大切なポイントは、「背中を意識すること」だと紹介しています。
J.T.さんとのスイングと比較すると、スイング音はもちろんのこと、体の上下運動が少なく、振り終わった時に後ろに少し体重が残っているように見えます。
スイング全体の動きは、野球やゴルフでよく見るスイングの完成形に近いようにも思えます。
背中を「意識」するといった、感覚を大切にしていることが伺えます。
個人的に、理論的な考え方と感覚での動きの考え方の着地点を知りたいと思いました。

 

 

伸筋を動かすトレーニング

〜J.T.解説〜
トレーニング側と技術側の動作に対しての考える道順が異なることが明らかになりました。
弥永プロは、伸筋を使ったスイングをするためには、背筋からハムストリング、ヒラメ筋といったまでの伸筋を無駄なく使うことが大切であると紹介しています。
背筋を効率良く使うためには、体の軸がブレないように骨盤の可動域を広げ、連動して使えるようにすることが大切です。
重要なポイントは「膝を伸ばす」ということであり、骨盤を意識的に入れるのではなく、無意識に入ることでより大きなパワーを生むことができます。
上記のように、弥永プロは最終目標の動き(この場合、伸筋を使った効率の良いスイング)を出すためのトレーニングについて、最終目標の動きを達成するための体の使い方について考えています。

私は、筋肉をどのように動かし、パフォーマンスを出すかという概念から考えますが、弥永プロの場合、動作に重点を置き、体の連動という動作の完成形まで見据えて考えています。
体の効率的な使い方と、連動といったトレーニング側の考えと技術側の考え方の融合で新しいトレーニングが生まれるのではないでしょうか。
それでは動画をご覧ください。

動画引用元:伸筋を動かすトレーニング

〜スポルアップ編集部より〜
トレーニングの専門家であるJ.T.さんと、ゴルフで飛距離を出すという技術の専門家である弥永プロの考え方のプロセスの違いを詳しく見て行きましょう。
まずは、弥永プロが考える伸筋を使った効率の良いスイングについてです。
伸筋を使った効率の良いスイングをするためには、背筋やハムストリング、ヒラメ筋といった筋肉の範囲が広い背部の伸筋を使うことが重要であるということを指摘しています。
背部の伸筋の連動こそが、大きなパワーを生む鍵となると考えられます。
背部の伸筋の連動を出すためには、骨盤の可動域が関係しているということには驚きました。
この骨盤の可動域こそが、重要なポイントであり、ブレない軸を作るきっかけなのではないかと思います。
上記のように、弥永プロはスイングという動きを通してどのような体の使い方が最適なのか、そのためには、どの筋肉を使い効率の良い連動を生むのかを「直感的」に分析しているのではないかと思いました。
J.T.さんの考え方は、「どの筋肉を効率良く使えば最大のパフォーマンスを出せるのか」という概念から、動きの課題解決をしているのではないかと思います。
個人的にお二方の考え方の違いとしては、弥永プロは、動きを通して分析しスイングに関しては筋肉ではなく骨盤という骨や関節に着目していることがわかります。
J.T.さんの考え方としては、専門知識の点から、筋肉の動かし方に着目していることがわかります。
J.T.さんもおっしゃっていまっすが、トレーニングの専門家と技術の専門家では、ゴールが同じでも考え方が違います
この2つの考え方が、融合することで更にパフォーマンス向上の飛躍が期待できるのではないかと思いました。

 

 

クラブを使ったスイング 筋肉から骨へ

〜J.T.解説〜
弥永プロが考える、スイングの練習方法(トレーニング)の鍵は「」にあることがわかりました。
私は、トレーニング側の視点で動きを捉えるため、筋肉の動きに着目してしまいますが、理想的な連動とは骨の連動なのです。
骨には筋肉がついているため、体の根幹である「」を中心とした概念を用いることで、今後のトレーニングにおけるアプローチもさらに発展するのではないかと思いました。
大変貴重な機会をありがとうございました。
それでは動画をご覧ください。

動画引用元:クラブを使ったスイング 筋肉から骨へ

〜スポルアップ編集部より〜
筋肉ではなく、「」が大切なのですね。
弥永プロは、伸筋でスイングした場合、一番パワーが発揮される位置が「動き始め」であることも指摘しており、野球からの視点で考えると驚きました。
伸筋を使ったスイングの動きにおいて、「背部の筋肉と骨盤の連動」「ブレない軸」「スイングスピードが最速となるポイントの意識」が大切だと思いました。
効率の良い後背部の筋肉骨盤連動を生むためには、腕の力に頼るのではなく、カカトの踏み込みによって使う筋肉を起動させます。
そして、後背部の動きをとにかく意識することが大切であると思います。
次に軸をぶらさないためには、カカト→脚→腰→上半身が一直線一番上に頭がある状態が重要だと思います。
スイングスピードが最速となるポイントを意識することで、飛距離が伸びやすくなります。
飛距離を伸びやすくするためには、「ヘッドスピードが一番早くなる瞬間」と「インパクトの瞬間」を合わせることが重要だと弥永プロが紹介しています。
お二方との対談をみさせていただき、スイングという動きにおいて「骨盤と背骨の連動」「全身を使った効率の良い力の伝達」が重要だと思いました。
J.T.さんが、「現在成功している人のやり方が100%正しいのか」という視点と、「別のやり方があることを探求する考え方の柔軟さ」が必要であると指摘しています。
【ゴルフと大学や野球】でのJ.T.さんの体験を通して、正しい情報が少ないという環境においても、様々なトレーニングを柔軟に探求し、専門競技に関連付けていくことが大切であると実感しました。
個人的にもお二方の対談は、新しい学びや発見がたくさんあり勉強させていただきました。
「俺最高」という言葉の生みの親であるJ.T.さんの、相手をリスペクトするという考え方が、成長クリエイティブな発想を生み続ける大切なプロセスであると思いました。

長々と書いてしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

J.T. プロフィール

Junichi Takahashi
横浜出身
ストレングス&コンディショニングの専門家
メジャーでの経験後、千葉ロッテマリーンズや東京ヤクルトスワローズのコンディショニング・コーディネーター、横浜DeNAベイスターズのトレーナーを務めた。
現在は、コーポレート・コンディショニングやトレーニング・コーチングサポート、講演など幅広く活動している。

 

弥永貴久 プロフィール

福岡出身 ドラコンプロ。ヘッドスピードトレーナー。

プロライセンス:JPDAツアープロ資格A級

元トレーラ運転手で、ゴルフ歴は社会人になってからという遅咲きゴルファー。
研究熱心な性格から既存の理論に疑問をもち、試行錯誤を重ねながら、
ドラコンプロとしてデビュー。

身長176㎝ 体重74㎏と、筋骨隆々なドラコンプロの中では小柄な体系ながら、
2013年年LDAAではアジアレコードとなる405ヤードを記録。
この記録はいまだに破られていない。

現在、所属団体をJPDAに移し、自身の記録への挑戦と、ゴルファーの飛距離アップレッスンも開催。
短時間のレッスンでもヘッドスピードが上がると定評があり、、実に90%以上の方が飛距離アップし、
その中には60歳代、70歳代で生涯最高の飛距離を手に入れている方も多数。

書籍として、「300ヤードは可能です!」ディスカバー21出版 がある。

 

 

300Y CLUB 究極の飛ばし理論 405ヤードメソッド

今回、対談をした弥永プロが、405ヤードを飛ばした秘訣が詰まった動画サイトです。
ゴルフの話がメインですが、縄跳び物理から体の使い方、日本刀を使った道具の使い方などユニークなレッスンが盛り込まれており、ゴルファーでなくても役に立つ内容になっています。
60歳代、70歳代で生涯最高の飛距離を得るには、体に無理をさせず、使っていないエネルギーを使うこと。
力がなくても飛距離は手に入ります。
これを見ると如何に無理・無駄が多かったかが分かると思います。
【URL】https://www.300y.club/

1 個のコメント

  • […] 以前、トレーニングの専門家であるJ.T.さんとゴルフのドライバー飛距離の専門家である弥永貴久プロが対談をしたときに記事を書かせていただきました。 トレーニングコーチと技術コーチの動きの考え方の違いは、興味深かったです。 こちらも見ていただけると幸いです。(J.T.【俺最高】対談ーゴルフ・弥永プロ編ー) […]