第3話 個々がレベルアップするような練習を【早稲田大学・日本生命編】

仁志敏久インタビュー、第3話は【早稲田大学・日本生命編】です。
大学の名門「早稲田大学」へ進学し、そして社会人野球の名門「日本生命」へ進んだ仁志さん。
そこでは、どんな練習をして、どんなことを学んだのか、色々と伺いました。

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早稲田大学編

個人個人がレベルアップするような練習を取り入れた

山本
では、早稲田大学について訊かせてください。

仁志
一言で言えば……修行のようなきつい練習が多かったですね。
1、2年生の頃はリーグ戦が終わってからは特にきつく、ティーバッティングを30球打って、その後すぐにポール間をダッシュで3往復。
で、また戻ってきたら、また30球打って、その後ポール間3往復のダッシュ。
これを延々繰り返します。
正直、終わる目処が分からないので頭は真っ白の状態でずっと行っています。。
だいたいですが、平均2時間半から3時間。
これをほぼ毎日でした。
リーグ戦中はレギュラークラスの選手中心なのでそこまでのメニューはないんですけどね。

山本
終わる目処が分からない練習ほど辛いものは無いです。
僕も試合で負けた後にポール間ダッシュを延々させらたことあります。時間が決められてないです。1時間以上経過してから「何で誰も足がつらないんだ」と言われました。正直、何の練習か分からなかったです……。

仁志
足がつるまで……。
それは単なる脱水症状とかの類ですよね。

山本
不可解な練習は誰しも経験あるかもしれないですね。

 

仁志
毎日がきつかったです。
先ほどティーバッティングの練習を話しましたが、いつもはその前に毎日特守も受けていました。
炎天下の中40~50分はずっと一人で受けます。捕れないところに打たれることの方が多く、毎回のようにバタバタと飛びついて、ユニフォームはドロドロ。ティーバッティングに移るときにアンダーシャツは着替えますが、汗と泥で重くなったユニフォームはそのままです。
ピッチャーはこのティーバッティング間にピッチングをします。
30球投げたら、野手と同じようにポール間3往復のダッシュ。
大変なのはキャッチャーです。キャッチャーは一式道具を付けてピッチャーの練習に付き合います。

山本
え!?道具を付けてやるんですか?

仁志
道具を付けてピッチャーの球を30球受けたら、ポール間を3往復ダッシュです。
しかもキャッチャーはリードしなきゃいけないという意味でピッチャーよりも常に先行して走らないといけない。

山本
まさに修行ですね。
常総学院時代とは全く毛色が違うと言いますか。
ただ、最上級生になった時は仁志さんがキャプテンでしたよね。キャプテンの時に、練習改革というか、練習内容を変えたいと思った事はあったのではないでしょうか?

仁志
それはありましたよ。
なんとか変えようと思いました。
メインの練習は監督の考えたメニューですから変えようがありませんが、とにかく個人個人がレベルアップするような練習を取り入れようと考えました。
全体練習が終わってから選手達だけでポジション別に分かれて、テーマを決めて練習をしていました。
全員で1,2,3と素振りしたって上手くなることはないですからね。

山本
ポジションによって全然違いますよね。
テーマが。

仁志
そうです。
全日本に入って、社会人の方たちの練習を見たり、教えてもらったりしました。そういうのをチームに持ち帰り、取り入れながら、個人練習やポジション別の練習に生かしていました。
社会人野球の練習は納得する事がたくさんありましたから。

 

日本生命編

常に新しいものを探求

山本
ちょうど社会人の話が出ましたので、日本生命のお話を訊かせてください。

仁志
当時の印象としては、社会人野球は洗練された野球をやっていると感じていました。泥臭いところもありますが、練習内容は非常に工夫されており、新鮮味と納得する理論で毎日取り組んでいました。
その当時、日生の監督が全日本のコーチをされていて、先輩たちの中にはオリンピック経験者の方もいましたので、国際試合についてはチームとして興味を持っていると言えたと思います。
例えば、練習メニューの中には、キューバの練習やアメリカの考えなどが含まれており、常に新しいものを探求していたと言えます。
当時は、プロよりも社会人の方がトレーニングは進んでいたようにも感じていました。

山本
やはり「キューバに勝ちたい」という気持ちが強かったのでしょうか?

 

仁志
そういうわけじゃないですけど、情報を取り入れようという意識の問題だと思います。
アマチュアとプロの違いの大きな一つなんですけど、プロというのは毎日がほぼ試合ですから、考え方としては試合でいかに結果を出すかがメインの考えです。そのための技術の習得であり、継続的な練習、トレーニングというのもそれに沿ったもの。
社会人野球に関して言えば、学生も似たようなことは言えますが、試合の数よりも練習時間の方が圧倒的に多く、試合で出す結果が優先というよりも理想的な形を目指します。
とはいえ、ほぼ毎日が練習となると内容も尽きてしまいます。
そういった意味もあって新しいものをどんどん取り入れようとするとも言えるかもしれません。
ですから、練習に関してはですが、当時は海外の情報を取り入れ、工夫をした練習をしていた社会人の方が進んでいたとも思っています。

 

堅実な形、堅実な結果が出せるスタイルを追求

山本
海外でやっていたトレーニングも積極的に取り入れていたのですか?

仁志
そうですね。
入団当初、プロ野球ではラダーとかミニハードルを使ったアジリティ系はほとんど取り入れていませんでした。
日生ではそういったトレーニングは日常的でしたし、より早く、より強くといった考え方をしていました。
ウェイトトレーニングに関しても良い悪いは別にして社会人野球はどこも激しく、厳しくやっていたので、初めての春季キャンプでその類が一切なかったことには正直驚いていました。
選手全員が全くやっていなかったわけではないのでしょうが、キャンプでは施設もないためやっている選手もいないし、メニューになっていることもほとんどありませんでした。

山本
正直、私自身が社会人野球に関する情報が少なくて、少々驚いているんですが、社会人野球はそんなに進んでいるんですね。

仁志
プロを辞めてから色々と思うところがあります。
例えば、小学生や中学生がどんな捕り方でゴロを捕ればいいのか?どんなバッティング、ピッチングを目指せばいいのか?
今思うことは、社会人野球の練習、技術習得の方がプロよりも万人に当てはまるのではないかということ。

ではプロの真似はいけないのかというとそういうわけではなく、プロはあくまでも自分の理想に沿った、自分オンリーの技術を目指します。
簡単に言えばプロの技術はその人に合った技術を追求していきます。
なので、人に当てはまる確率を考えればごくわずかになるといってもいいと思います。考え方としては、プロを参考にする場合、多くのサンプルがあり、動作それぞれの中で自分に合ったものを試してみる。そういった捉え方の方が、特別な自分を作り上げられると思います。

一方で、社会人野球は常に理想論を求めます。もちろんオリジナリティも探りながらではありますが。しかし、一発勝負の試合がほとんどの社会人野球では特別なプレースタイルよりも確実性が求められます。したがって、堅実な形、堅実な結果が出せるスタイルというのが必然的に主流になります。
バッティングに関しても時折、変わった構えをする選手もいますが、理論的には堅実、確実が求められると思います。

 

 

【早稲田大学・日本生命編】はここまでです。
実際にお話しを伺っていて「変えなければいけない」という強い意志が伝わってきました。チームが勝つ為、各自が成長する為には、現状から変えることが大事ということを教えてもらいました。変えることはとても勇気のいる行動ですが、変える勇気が無ければチームも前に進まないと思います。
そして、社会人野球の話しは、とても新鮮に聞こえました。「変える」という行動も当然必要ですが、常に新しいものを探求する多様性や受容性も大事だと感じました。
次週はいよいよ【プロ野球編】です!お楽しみに!

 

 

プロフィール

仁志敏久
1971年10月4日 茨城県古河市出身
野球解説者、野球指導者

経歴
常総学院高等学校、早稲田大学、日本生命、読売ジャイアンツ、横浜ベイスターズ、 ランカスター・バーンストーマーズ

主なタイトル歴
新人王(1996年)
ゴールデングラブ賞4回(1999年~2002年)

仁志敏久ホームベースクラブ facebookページ

 

山本慎二郎
1979年9月14日 宮崎県宮崎市出身
株式会社スポリティー 代表取締役

職歴
株式会社シンソフィア
楽天株式会社
アマゾンジャパン
株式会社オズビジョン
インクルージョン・ジャパン株式会社
株式会社スポリティー

スポリティー会社情報
山本慎二郎 facebookページ

 

 

 

仁志敏久
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